ねこローグ

ねこローグとはねこのダイアローグの略です。飼いねこの椛(もみじ)のことや自分自身やどんな方をも大切にできる良質なダイアローグ(対話)を記します。

依存症からの回復 田代まさしさん 

www.sponichi.co.jp

 田代まさしさんが逮捕されました。まだ犯罪が確定したわけではないですが、覚せい剤所持とのことです。

 

 色々な意見があると思います。しかし、1つ言えることは、薬物など依存症の回復は、刑罰や気合や根性の問題ではないということですね。

 

 田代まさしさんとは別の方の薬物に手を染めた芸能人の方の話で、ワイドなショーという番組で、タレントのカンニング竹山さんが、依存症は病気であって、治療が必要ですと言うようなことを言われていました。また、社会学者の古市憲寿さんもコミュニティから排除するのではなく、コミュニティに迎え入れる必要がある、よいつながりを作る必要があるというようなことを言われていました。

 

 しかし、実際には、京都方面のダルク(薬物依存症の方々の回復施設)では、設立反対運動が地域では起こっていますし、兵庫県のダルクでは、行政から新規事業の設立申請を受け付けてもらえなかったという話も聞いています。

 

 そのような現実がある中で、ワイドなショーなどのテレビ番組での芸能人の方の発言はとても大切なことだと思います。

 

 刑罰を与えても回復しない、排除しても回復しない。それが現実だと思います。

  

 ただ、私の精神保健福祉士の友人が言うには、依存症など精神保健福祉に一定の知識がある私たちでも、田代まさしさんの再逮捕のことを聞くと、「またか・・・」と思ってしまうと。

 

 実際には下記の記事のように長い間薬物をやめていても、回復し続ける必要があることを言われています。

www.sponichi.co.jp

 

 でも依存症の方が再使用する(スリップ)は回復途上ではよくあることだといいます。むしろ回復の証だと。

 

しかし、実際に私が知るある依存症回復施設では、福祉の補助金の不正請求の可能性らしきことがあり、金儲けに走っている団体もあると聞いています。高級外車を乗り回し・・のようなうわさも聞こえてきます。

 

 もちろん、すべての依存症回復施設が金儲け主義に走っているわけではないでしょうし、金儲け自体は否定しようとは思いません。正当な金儲けで高級外車に乗るのは別にかまいませんが。

 

 不正請求などをして、お金を巻き上げているのはどうかという問題であり、これは依存症回復施設に限ったことではありません。

 

 話を戻しますが、依存症の回復過程の中で、再使用はあることだということですが、そのたびに刑罰を科していても、なにも変わらない事実があります。

 

  犯罪である以上、刑罰は必要なことなのかもしれませんが、刑罰を科される刑務所等が回復の場になっているとはいいがたいのが現状だと思います。

 

 この記事を書いているときに、沢尻エリカさんの逮捕の報道がなされました。

news.livedoor.com

 

 芸能界のことをよく知る私の友人は、逮捕されるような芸能人はごく一部だとも言います。薬物汚染の現状は、芸能界のすべてとは言いませんが、かなり広まっているようです。

 

 沢尻エリカさんの今後については報道を待ちたいところですが、私のような一般人は、芸能人の薬物使用での逮捕などの報道を見るとまたかと思ってしまいます。

 

 ワイドショーからすると視聴者の食いつきがよいのでしょうが、もっと他のことをネタにすればよいのにと思ってしまいます。

 

 政治の問題など重要なたくさんあると思います。外交もそうですし、福祉にかかわる私からすると生活保護の問題や介護や障害福祉の問題は重要です。

 

 特に、薬物は個人の問題ですし、それほど大騒ぎする問題かなと思います。誰にも迷惑をかけていないですし。困るのは本人ですし。

 

 また別の芸能人のアルコール等の問題でグループを脱退した方の現状を報道したりとか、そのようなスクープよりも回復を見守る必要があると思うのですが。

 

 ただ、ある芸能人の方は、薬物を使用するのは本人の問題だと。多くのファン等の応援から暮して行ってる芸能人は当然パッシングされることだという意見もあります。

 

 迷惑を多々かけているということが言いたいのだと思います。

 

 これは一般人とは違うところではあるとは思います。

 

 だとしても、薬物などの依存症からの回復には時間がかかりますし、排除よりも適切なつながりの回復が大切であると考えます。

 

 最初にあげたダルクの排斥運動ですが、これはダルクに限ったことではありません。障がい者施設や児童相談所などでも起こっています。

 

 排除したところで何があるのだろうと思います。土地の値段が下がるというデマもあるようです。

 

 排除よりも包み込む包摂が大切なのではと考えます。異物を取り除くのではなく、むしろ迎え入れるという姿勢が大切であると考えます。

 

 多様性がうたわれる時代にあって、ダルクや障がい者施設の排除は時代遅れだと思います。

 

 また、精神論なども無用です。依存症からの回復には必要ないものです。依存症からの回復には適切なつながりと弱さの情報公開と治療です。

 

 2000字を超えましたので、第28回目を終わります。