ねこローグ

ねこローグとはねこのダイアローグの略です。飼いねこの椛(もみじ)のことや自分自身やどんな方をも大切にできる良質なダイアローグ(対話)を記します。

小学校2年生からいじめ あるDJの告白

 

 先日、あるFMラジオを聞いていました。そのDJの方は、その日が最後の出演で、一旦ラジオDJをやめられるとのことでした。

 

 住まいのある場所から遠く離れた沖縄へ引っ越す、だからその番組を降板するということを前々からいわれていました。

 

 最後の出演日に、どうして沖縄へ引っ越すのか赤裸々に語られていました。それは、小学校6年生になるわが子が小学校2年生からいじめられていたからだと。

 

 いじめの原因は、そのDJの方のご主人がアメリカ人で、子どもはハーフだからだそうです。肌の色の違いを書かれた紙を入れられたり、靴を隠されたりしたそうです。

 

 学校側もいじめへの対策を講じようとしてくださったそうですが、ある学年の先生が、「みんなとは(肌の色が)違うのだから、違いがあってもいじめてはいけない」と

生徒を指導したそうです。

 

 DJの方は、その先生の主張、指導は、無自覚な差別ではないかといわれていました。人はそれぞれ違うという言い方ではなく、この子は人とは違うということだと。

 

 結局はご主人の転職に伴い、沖縄にご主人とお子さんが先に移住し、お子さんは順調に学校に通っているそうです。沖縄ではハーフの方等普通におられるそうです。

 

 沖縄移住に至る道は大変だったといわれていました。学校に行けない不登校もですし、お子さんは、家でも感情が安定せず、それを受け止めるDJの方は苦労したそうです。しかし、DJの仕事をするとその苦労を忘れることができたので助けられたそうです。

 

 家庭の問題で苦しむDJの方自身を助けたのが仕事だったということは関心のあるものでした。

 

 私自身は楽天BIGで6億当たったら、フルタイムの仕事はやめたいと考えています(そんなときが来るのかはわかりませんが)私は、仕事じたいはしんどいものだと考えています。できればやめたいと。しかし、仕事に助けられている面もあるのだと思いました。

 

 実際に、転職先の都合で、退職から次の仕事が数ヶ月あくときもありました。確かに、何もすることがない日々は辛いものがありました。

 

 パワハラや不正に直面することは厳しいものですが、全うな仕事なら、自分の助け方の一つになるのだと思います。仕事も社会参加、つながりの一つに十分になりえるものだと思います。

 

 しかしながら、今回、DJの方の告白にいくつか驚かされたことがありました。私は子どもがいないのでわからなかった、知らなかったのですが、小学校2年生からいじめがあることです。

 

 子どもを育てる友人に聞くと小学校1年生からいじめはあるよとのことでした。そのことを聞いて愕然(がくぜん)としました。

 

 違い、多様性を認めることができない、むしろ違いを徹底的に排除する日本人の気質が表れているように感じました。

 

 障害者は健常者とは違いがあるものです。例えば身体障害者の方ならば、車椅子を利用している、また精神障害など目に見えにくい障害でも、コミュニケーションの障害がある方もおられます。

 

 しかし、違いは健常者と障害者というくくりだけではなく、健常者の間の中にもあるはずです。

 

 友人は、肌の色が違うということでいじめをする小学生は、家庭で親が差別的な発言をしているのではないかと推測していました。

 

 障害福祉に携わっている中で、支援者の中でも、差別的な考えを持っている人に出会うことがあります。以前書いた、障害者手帳を持っている職員を継続雇用しない障害者施設がまさにそうです。下記に以前書いた記事を記しました。

 

nekologue.hatenablog.com

 

 ちなみに、上記記事を補足すると、正社員である障害者手帳を所持職員の雇用継続を拒否した障害者施設ですが、雇用継続を拒否された方は、特に勤務態度など問題がなかったそうです。ただ、一点、障害者手帳を持っているからが理由だそうです。

 

 障害者手帳を持っているという違い一点で一緒に働きたくないと拒否をする障害者の支援者。ほぼいじめですね。

 

 という形で、いじめは子どもの世界から大人の世界まであります。幸いにも、沖縄に移住することができたということで、肌の色が違ういじめから解放されたことは本当によかったと思います。

 

 ただ、沖縄には沖縄の苦労があると聞いています。経済の低迷をもろ受けているとも聞きます。しかし、違いを認めることができる文化があることはとても大切なことだと思います。

 

 また友人から聞いたことですが、受験が必要な私立中学には、ハーフなどの肌の色が違う学生が何人もいるそうです。ですので、私立中学に行くことを検討する家族が多いことはうなずけるものです。

 

 また、いずれ書きたいと思っているのですが、薬物依存についての啓発稼動で、「だめ。ぜったい!!」という標語がありますが、この標語ではむしろ、薬物へ近づくだけだという指摘があります。

 

 差別やいじめも「だめ。ぜったい!!」では救えないものではないかと考えます。

また、その対処法は一緒に考えていきたいと思います。

 

 2000字を超えましたので第16回目を終わります。